ビジネスの英語は、間違えても誰も直してくれません。会議はそのまま進み、電話は切れ、相手は「そういう話し方の人なんだな」と思うだけです。しかも厄介なことに、この場面でやりがちな間違いの多くは、文法テストなら減点されない「惜しい英語」——一応通じてはいるのに、ネイティブには妙に響く言い方です。
ミラーセイのユーザーの練習記録に出てくる例を中心に、会議・電話・依頼の3場面から12例を選びました。形式は「✗ やりがちな言い方 → ✓ 自然な言い方」に理由を一言。心当たりのある文があったら、✓ の版をその場で声に出して3回読んでみてください。
会議・打ち合わせで
- ✗ I will attend to the meeting tomorrow. → ✓ I'll attend the meeting tomorrow. —— attend は目的語をそのまま続ける他動詞。to を挟むと「世話をする」という別の意味に変わってしまいます。
- ✗ Let's discuss about the schedule. → ✓ Let's discuss the schedule. —— discuss も about 不要の他動詞です。「〜について話し合う」の「について」につられた形で、ネイティブには即バレします。
- ✗ We will challenge a new project. → ✓ We're going to take on a new project. —— 英語の challenge は「異議を唱える・(人に)挑む」。「新しいことに挑戦する」は take on や try です。
- ✗ It's difficult.(断ったつもり) → ✓ I'm afraid we can't do that. —— 日本語の「難しいですね」は断り文句ですが、英語では「困難だが不可能ではない」と聞こえます。断るなら can't と言い切らないと、相手は返事を待ち続けます。
電話対応で
- ✗ Hello? Who are you? → ✓ May I ask who's calling? —— Who are you? は「お前は誰だ」に近い響きで、電話口ではかなり失礼です。相手を確かめるならこの決まり文句一択です。
- ✗ He is not in his seat now. → ✓ He's away from his desk right now. —— 「席を外しております」の直訳は英語には存在しません。取り次げないときは away from his desk が定番です。
- ✗ Sorry, I couldn't catch your phone. → ✓ Sorry I missed your call. —— 不在着信は catch ではなく miss で表します。missed your call でひとかたまりの言い方です。
- ✗ I will phone to you tonight. → ✓ I'll call you tonight. —— phone to you とは言えません。動詞は call を使い、目的語を直接続けます。
- ✗ Please call me to my smartphone. → ✓ Call me on my cell. —— 電話のかけ先に付く前置詞は to ではなく on。on my cell(携帯に)、on this number(この番号に)です。
依頼・確認で
- ✗ Please teach me your email address. → ✓ Could you tell me your email address? —— teach は技能や知識を「教え込む」動詞。連絡先や日時などの情報は tell で聞きます。
- ✗ I will confirm my boss. → ✓ I'll check with my boss. —— 「上司に確認します」の直訳です。人に聞いて確かめるのは check with で、confirm は決まった事実を最終確定させるときの単語です。
- ✗ Can you send it by mail? → ✓ Can you email it to me? —— 英語の mail は郵便のこと。「メールで送って」のつもりが「郵送してください」と伝わります。email を動詞で使うのが手早い言い方です。
口が覚えるまで
この12例に共通するのは、単語を「知らない」のではなく、日本語の反射でそのまま口が動いていることです。confirm も difficult も知っている——それでも会議の本番で出てくるのは I will confirm my boss のほう。ビジネス英語で試されるのは、目で覚えた知識ではなく、口が覚えた反射です。
直し方はシンプルです。心当たりのあった文の ✓ 版を声に出して3回、そのあと自分の明日の仕事に置き換えて一文。たとえば check with なら、実際の上司の名前で I'll check with... と言ってみる。会議の直前に見返すより、この一往復のほうがはるかに残ります。
自分の英語のどこが「惜しい」のか、仕事相手は指摘してくれません。ミラーセイを使うと、あなたが話した一文に対してネイティブの言い方が鏡のように映るので、会議や電話の前に「どこが違うか」を確認して、そのまま声に出して練習できます。
claim・overwork など職場で出やすいカタカナ英語は「通じない和製英語一覧」に、声に出す練習の組み立て方は「シャドーイングの独学のやり方」にまとめています。出張の予定がある方は「海外旅行の英語フレーズ14選」もどうぞ。
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