英語を話し始めて止まるとき、単語力だけが問題とは限りません。何を話すか、どの語を使うか、どう始めるかを同時に考え、間違いまで気にしている場合があります。
話す前のプランニングは、その判断の一部を先に済ませる方法です。相手に何を理解してほしいか、最初に何を言うか、どこで詰まりそうかを決めます。完璧な英文を書く時間ではありません。
研究から分かることと限界
Gohのレビューは、内容・言語・構成・コミュニケーション方略を準備する事前プランニングを足場として紹介しています。一方で、課題や時間、指導の有無は研究ごとに異なり、スピーキングテスト前の短い準備で一律の効果が出たわけではありません。
「準備すれば必ず流暢になる」という話ではありません。参考にしたいのは導きのあるプランニングです。白紙を前に自由に悩むより、確認する項目を絞ります。
30秒で書く4つの項目
同僚にレビューの延期を頼む場面なら、次のようにメモします。
- 目的:レビューを木曜から金曜へ変更したい。
- 順序:依頼→データ到着の遅れ→代替日時。
- キーワード:
data / delayed / Friday morning。 - 困ったとき:
What I mean is...またはCould we look at another time?
日本語や記号を混ぜても構いません。メモを読むためではなく、話を続けるために使います。
メモを伏せて45〜60秒話します。目的が伝われば、細部を一つ忘れても失敗ではありません。2回目は「結果を最初に言う」など一か所だけ変えて再挑戦します。
課題ごとに準備するものを変える
ストーリー:人物、問題、転換点、結果。First... Then... だけを準備して、何が面白い話なのかを忘れないようにします。
意見:一つの立場、二つの理由、一つの例。適切な例がなければ、作り話ではなく経験の範囲を認めても構いません。
依頼:してほしいこと、理由、期限、代案。理由だけでなく、依頼そのものの丁寧な言い方を用意します。
面接:質問の要点、具体的な経験、結果、応募先との関係。追加質問に答えられない定型の答えは準備しすぎです。
準備の足場を少しずつ外す
最初は60秒で4項目、次は30秒、最後は目的と構成のヒントだけに減らします。きれいなメモを目指すのではなく、少ない支援で同じ種類の課題を話せるかを比べます。
英文全文に頼るなら、次は文頭のキーワードだけにします。キーワードだけでは不安なら、The main reason is... のような枠を一時的に残し、後で外します。
よくある3つの間違い
準備が翻訳になる。全文を翻訳すると時間を使い切り、話すときも原文の記憶に頼ります。
難しい単語だけを探す。実際には情報の順序や、単語が出ないときの別の説明が役立ちます。使える表現一つを優先します。
準備して話さない。最後に必ず原稿なしで話します。突然の会話では Give me a second to think. と言って短く考えることもできます。
ミラーセイで小さな循環を作る
まず原稿なしで話し、最も組み立てにくかった文を選びます。ミラーセイで自分の言いたい内容を伝え、自然な表現を音声でリピートしたら、もう一度課題全体を話します。
別の日にタスク反復を行い、メモなしで伝えられるか確かめます。一語ずつ文を作る負担を減らすには、定型表現・チャンク練習も役立ちます。
参考資料
- Goh, C. C. M. (2017). Research into practice: Scaffolding learning processes to improve speaking performance. *Language Teaching*, 50(2), 247–260. DOI · 公開原稿
- Ellis, R. (2005). *Planning and Task Performance in a Second Language*. John Benjamins. 図書DOI
*ミラーセイ(MirrorSay)は、話したい英文を自然な言い方に映し、音声でシャドーイングできる無料のAI英会話練習アプリです。登録不要、音声は可能な限り端末内で処理します。*
